お知らせ



一般社団法人 高知県歯科医師会 TEL.088-824-3400 高知市丸ノ内一丁目7番45号総合あんしんセンター 2F
高知県歯科医師会館 歯科保健センター 〒780-0850 高知市丸ノ内一丁目7番45号総合あんしんセンター 1F


親として 子育ては歯育てから
 「ねえねえ、知っちょった? 生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はおらんがやって!」
 「むし歯とか歯並びって遺伝やないが?」
 「ママやパパ、周りの大人が小さいころからきちんとケアすれば、むし歯にならんし、歯を大切にする子どもが育つがやと」
 「けど、子どもの歯って大人の歯に生え替わるし、痛まんかったら歯医者さんに行かんでもええがやない?」

 今の世の中、各メディアでは育児情報がはんらんし、いかにも子どもが喜びそうな口腔(こうくう)ケアグッズがあふれていますね。とはいえ、内容も効果もまちまち。きちんとした情報を見極めるのは至難の業です。そんなとき、将来を担う子どもたちへ、きれいな歯をプレゼントできる強力なサポーターがそばにいることを忘れないでください。
 妊婦さんが手にする母子健康手帳。それをパラパラとめくってみてください。ママと赤ちゃんのお口の検診記録のページがありませんか? 実は既にこの時期から赤ちゃんのむし歯予防は始まっているのです。
 県内でも「両親学級」や「マタニティークラス」、「プレママ教室」などの名前で、母子のお口の健康に関する教室を開催している市町村や産科施設があります。そして無事出産を迎えると産科医や小児科医がまずチェックし、お口に何か問題があれば耳鼻科医や歯科口腔外科医、矯正歯科医が詳しくチェックします。

 育児・離乳を通じてさらなる愛情を注ぎ、かわいらしい歯が顔をのぞかせるころからが、親子に欠かせないコミュニケーション「歯磨きタイム」の始まりです。ちょっとした工夫とアイデアで、子どもとのふれあいを存分に楽しむことができます。きれいな歯でおいしく食べる力を身につけ、きれいな発音、そして豊かな表情と感性をはぐくみましょう。
 予防意識が高いスウェーデンでは、歯のメンテナンスのために子どもの約9割が定期的に歯科医院に通うそうです。アメリカでは約6割。日本はわずか5%に過ぎません。
 きれいな口や歯はその子に注がれた愛情を映す鏡です。小さいころからかかりつけの歯科医を持ち、しっかりとプロのケアを受け、お子さんにぴったりな予防法をアドバイスしてもらいましょう。
 妊娠・出産・育児には心配事がいっぱい。そんなとき、家族で気軽に相談できる心強い存在でありたいと、わたしたちは願っています。
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 「健口講座」の第2シリーズでは、マイナス1歳からのむし歯予防▽フッ素の効果▽口のけが▽気になる歯並び▽食育―などをテーマに、お子さんの口や歯の健康をはぐくむための情報をお届けしていきます。