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永久歯が生えてこない 放置せず早めに対応を
「うちの子、小学校5年生になっても、まだ上の前歯が永久歯に生え替わらんがやき」
「ほんとに!? 永久歯が生えるのは遅いほどえいって聞いたことがあるけんど…」
「けんど、下の前歯はもう生えてきちゅうがよ」
「歯医者さんで一度診てもらった方がえいがやない?」

欠如・障害

 乳歯から永久歯に生え替わる年齢はそれぞれの歯で大体決まっています。例えば上の前歯だと、おおよそ7〜8歳前後。それ以降になってもなかなか永久歯が生えてこない場合には、「先天欠如」や「萌出(ほうしゅつ)障害」が考えられ、何らかの処置が必要となってきます。
 先天欠如とは、もともとその歯自体がない場合で、いつまでたっても歯は生えてきません。したがって、そのままでは見た目もよくありませんし、食事の際に支障があることも多いので、最終的には、歯のない部分をブリッジや入れ歯、インプラントなどで補う処置(補綴=ほてつ=処置といいます)が必要となることが多くなります。
 萌出障害は、その歯自体はあっても、何らかの原因で生えることができない場合をいいます。原因としては、あごが小さいなどの理由で歯が生えるスペースがない▽生えようとする歯の方向や位置に異常がある▽あごの骨の中にできた腫瘍(しゅよう)や過剰歯(かじょうし=本来生えるべきではない余分な歯)などが邪魔をしている―などが挙げられます。

外科的処置も

 乳歯を抜いて自然に生えてくるのを待つだけでいい場合もありますが、歯肉を少し切り取って永久歯の先っぽを出さなければならない場合も。さらに、矯正治療などによって歯の生えるスペースを確保したり、腫瘍や過剰歯を外科的に除去したりして原因を取り除いた後、ゴムなどで歯を引っ張り出さないといけない場合などがあります。
 いずれの場合も、早期の正しい診断と適切な処置が必要です。そのうち生えてくるだろうとそのままにしておくのではなく、おかしいなと思ったら早めにかかりつけの歯科医師に相談するとよいでしょう。